役満縛り和了率UP法
この記事では役満縛りの和了率を上げる方法を取り扱います。
ヤオチュー系の手作りが役満縛りの基本
役満縛り統計データによればヤオチュー系役満は全体の93%程度であり、10回に9回はヤオチュー系の手作りをすべきであることが分かります。
ヤオチュー系役満が圧倒的に効率が良い理由
・ヤオチュー系の役満の種類が多いから
・難易度
・アシストし易さ
ヤオチュー牌は19牌が6種、字牌が7種の計13種で構成されており、これは全ての牌における48%に当たります。即ち2回に1回程度ツモれます。
ヤオチューの手持ち種類が多くなる…国士無双
19牌の対子が増える…清老頭
字牌の対子が増える…字一色、四喜和、大三元、数え役満
このようにツモの1/2が役満の有効牌と捉えることも出来、役満の受け皿が大きいのでヤオチュー系の手作りが最も効率が良くなっています。
国士無双、鳴き役満共に作り易い役満となっています。また、数え役満もヤオチュー系の鳴き数えの方が易しくなっています。
四暗刻は暗刻を4つ作る、鳴き役満は対子を4つ作る、どちらが簡単かは明白です。即ち四暗刻狙いでの暗刻1個より、ヤオチュー牌の対子1個の方が価値があります。
アシストは他家の役満手の欲しい牌を保持しておくことが重要です。ヤオチュー牌及び中張牌ドラはヤオチュー系の手作りをすることによって3人全員が大部分残すことが出来ます。なので、アシストの恩恵を十分に得るためにもヤオチュー系手作りが効率的です。
難易度が高い 四暗刻、門前数え、九蓮、大車輪、四槓子
アシストの素材を保持しづらい 緑一色、チントイ
向聴数の概念
麻雀では聴牌まで有効牌がいくついるかを向聴数と言います。
役満縛りでは、鳴き役満に関しては、アシストを呼べる状態になるまで有効牌がいくついるかを向聴数とします。
この向聴数が、自分の手の役満の近さとなります。向聴数が一番小さい役満が、最も近い役満です。ただし、ツモり四暗刻に関しては聴牌が、他の役満の一向聴と同価値です。
役満縛りの肝はいかに役満一向聴に取れるかです。役満一向聴を把握していれば、役満を逃しづらくなります。役満手が出来てからでは無く、一向聴の時点で、何を引いたら役満手になるか考えておきましょう。同様に、役満二向聴を把握していれば、役満一向聴を逃しづらくなります。上手い人程、前もって役満のルートを考えられています。
ヤオチュー系の手作りでは役満一向聴が入るまでは、鳴き手と国士の両方を残すと安定的です。両方を追うことで役満一向聴が入り易くなりますし、国士を残すことでアシスト力は最大となります。鳴き手の一向聴が入れば国士目の維持に拘る必要はありません。
ツモ牌込みの14枚の手牌で、国士一向聴と鳴き役満一向聴が同時に起きている場合、
字牌を7種全部持っている場合は字一色一向聴有利です。必ずW役満一向聴でもあるので、そこも良いところです。字牌もしくは19牌が6種の場合は、W役満一向聴であればやや字一色寄り、それ以外は国士が安定的ではあります。和了率は同じくらいですが、他家の役満へのアシスト力では国士が断然有利です。5種一向聴では国士です。
二向聴と一向聴の比較だと一向聴に取ります。二向聴同士であればアシスト力のある国士です。
小四喜シングル、大三元シングルを和了れるようになる
字一色複合以外でも小四喜や大三元を和了れるようになることで、和了率が向上します。
小四喜シングルの一向聴の場合、数牌の面子もしくは対子を1組残します。
白、發、中全てが対子もしくは暗刻になっている場合、字牌以外も使って残り1面子を確保します。
風牌2対子残した国士の一向聴にして、
小四喜が完成したら今度は鳴き手の一向聴として1p切り、
9mを重ねて小四喜のアシスト要求、といった技もあります。ただし、国士一向聴に取ったところは先ほど字一色がやや有利とした6種のW役満一向聴です。
数え役満を覚える
ヤオチュー系の数え役満では、ホンホントイ(混一混老対々)、小三元、ドラ3(ドラポン)が数え役満を作る上でキーとなります。
ホンホントイ、小三、ドラ3 ⇒ 13翻以上確定
ホンホントイ、小三 ⇒ 風役牌、北、ドラ単で2~3翻付ければ12~13翻
ホンホントイ、ドラ3 ⇒ 役牌、北、ドラ槓で3~4翻付ければ12~13翻
ホントイ、小三、ドラ3 ⇒ 風役牌、北、赤、ドラ槓で1~2翻付ければ12~13翻
ホンホントイは字牌3対子、19牌1対子、字牌単騎がオーソドックスです。そうすると自然に染まるからです。
上の4つの組み合わせを主軸に数え役満を作って行きましょう。どれかに当てはまっていれば数え役満を作れる可能性があります。翻数計算はテンプレ(数えテンプレ集参照)を用います。更に、数え役満一向聴のパターンを押さえることが出来れば数えを量産出来ます。
北は1枚以下の抜きが多いです。何故ならば、北以外に字牌3対子あって、北が対子以上で字牌単騎があれば字一色になるからです。通常、北2枚以上の抜きの場合は数牌を2種以上使います。
また、1枚持ちの北は、他に切れる牌があるなら、抜かずに抱えて置いた方が、字一色の線も追えて良いです。アシスト面でも利があります。
ホントイの非小三型が作りづらい理由は次の通りです。例えばドラが7pで対子であるとしましょう。役牌対子が3つに、北も1枚あるとします。そうするとホントイ役3ドラ3北となり、これが11翻です。もしくはドラ7p対子で赤5pも対子、役牌対子が2つに北が1枚としても、こちらも11翻です。これでも十分打点ソースが揃っている方ですが、足りません。なので簡単には作れない型です。
以下は4タイプの一向聴の例です。
ドラ9s対子、小三元セット有りの一向聴です。1s、東、西、北どれが重なってもホンホントイ小三ドラ3の13翻です。白重なりなら大三元、9m重なりなら北を抜いてホンロー小三で海底数えとなります。
19m対子、小三元セット有りの一向聴です。東が重なるとホンホントイ小三役北で12翻の海底数えとなります。發が重なれば大三元、北が重なれば2抜きして、19m両使い小三の海底数えとなります。
ドラ1s対子、役1北1のホンホントイ一向聴です。東、西、中が重なるとホンホントイドラ3役役北で12翻の海底数えとなります。
ドラ6s対子、東対子、北のある小三元一向聴です。白か發を引けばホントイ小三ドラ3役北で13翻となります。
誘導と加速と単騎重ね
自分が鳴き手の役満でアシストを呼んだ状況を考えます。
誘導とは、相手に自分がどのような役満かをいち早く伝えてスムーズなアシストに繋げる行為です。具体的には、字一色、清老頭、大三元、小四喜といった役が分かり易いように打牌します。ヤオチュー牌を切っていない状況では、19牌を切ってアシスト要求なら字牌系役満狙い、字牌を切ってアシスト要求なら清老頭狙いとなり、これが初歩的な誘導です。9pを鳴く小四喜ならば、1pを切ってヒントを出して次巡に三元牌切り、1pを持っていなければ1m→白→發→9sのように切って行けばピンズを鳴きたい小四喜のように見せることが出来ます。数え役満もWスタンプ後に1枚風牌から切れば小三元っぽく見えますし、ヒントを使って19牌を要求出来ないなら、他の2色を切れば残りの1色だと特定することが出来ます。
加速、というのはアシストを加速するという行為です。相手がアシストする候補を先切りすることによって、アシスト範囲を減らし、アシスト速度を上昇させます。複数ある内の単騎待ち候補の牌を切ることもあります。
もう既に19牌を切っていて清老否定なので字牌から切ることも出来ます。もし切る場合は南を推奨します。南を切ってヒントを繋げて西北要求、發単騎は白にラグポンすれば確定させられるからです。南単は単騎スタンプでしか確定出来ません。
中をポンした場面、既に發に単騎スタンプを付けたので、南は切ってしまいましょう。生牌である南の候補減らし&他家が鳴いて残りツモ数の節約になったりと得にしかなりません。南(中ポン前の画像だと發も)を切ることを加速といい、実際アシスト速度を上昇させます。
アシストを呼んだ時点の残りツモ数の話になりますが、
残りツモ数が10以上であれば、難しい数えアシストで無ければツモ数が足りなくなるということはほぼ無いでしょう。難しい数えアシストの場合は残りツモ数が12でも安全とは言えません。
残りツモ数が8であれば、大抵は問題無いですが、状況次第では危なくなるかもしれません。
残りツモ数が7以下であれば、アシスト速度が求められるため、誘導、加速、ヒントや他家ポンさせを駆使して速やかにアシストを行う必要があります。
残りツモ数が少ない時は速度優先、残りツモ数が十分なときは安定優先となります。安定優先とは単騎候補たり得る牌をなるべく先切りしないことです。
単騎重ねとは4対子と単騎がある手で、単騎牌を重ねて対子にすることです。そうすることで最終形がシャボ待ちとなり、もし4対子の中に死に対子があっても和了りを取ることが出来ます。
アシストを呼んだ後でも単騎牌を重ねることは十分に起き得ます。残りツモ数に余裕があれば、単騎スタンプやラグポンで単騎牌が確定した後も他の単騎牌を切って加速せずに複数種の単騎牌を重ねに行った方が安定します。
単騎重ねは通常のツモだけで無く、北や槓でのツモも含まれます。アシスト要求後であれば、北も割合抜いて大丈夫です。1枚持ち及び2枚持ちの2抜き目のみ、他家が鳴きたくなる可能性もあるので、ケアしたい場合は北を1枚残して後で抜くか考えても良いです。槓は四槓子や三槓子数えのレアケースでも無ければ、基本的に他家の役満を潰さないので、そういうリスクは極めて少ないです。残りツモ数に余裕があれば槓してしまいましょう。槓や北抜きを控えてしまう人も割と見かけますが、ツモ増やしはそれなりに価値があります。
被アシスト要求時
被アシスト要求時の考え方ですが、
相手のアシスト要求が入った後に自分の役満をすっぱり諦める人がいますが、それは間違いです。結果的にそうなることはあっても、被アシスト要求=自分の役満放棄では有りません。
相手の必要牌以外を切って自分の役満の目を無くす必要はありません。
後手でも、自分にポンカスで無い国士聴牌が入った場合は基本リーチで良く、要牌被りで無い鳴き役満手が入った場合はアシストスタンプを出して和了りに行って良いです。ただし、自分が鳴き役満の時、基本的には先制者のアシストを優先とし、無理なく和了れるならというサブのつもりで動きましょう。
また、役満Wロン考察の2役満盤面の見極めの項目も参考にしてください。
終わりに
和了率の高さに関して、
出し易い国士やヤオチュー系の鳴き役満を中心に手を組むこと
役満一向聴を捉えること
数え役満の習得度
が大きいです。
加えて誘導、加速、単騎重ねといったアシスト要求後のスキルだったり、意欲的に役満を狙えるかも多少影響して来ます。他家に遠慮し過ぎずに打つことで、役満の量や質、ひいては役満縛りの楽しさの向上に繋がって行きます。
たくさん和了れれば楽しいもの、そんな助けにこの記事がなれば良いなと思います。
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