役満Wロン考察

この記事では、役満縛りにおけるWロンについて深掘りして行きます。
役満Wロンは技術力の高い夢の間においてもかなり難しいですが、達成したときの楽しさは格別です。
Wロン記念館では多くの役満Wロン牌譜を載せているので、そちらもご覧ください。


目次
・Wロン範囲の広い役満
・Wロンの手順
・2役満盤面の見極め
・二人目のアピール
・待ち候補を1牌残す
・Wロン盤面での国士
・Wロン機会を増やすには
・聴牌アピール
・単騎かシャボか
・使うゾーンの分離とWロンの起こし易さ
・終わりに


Wロン範囲の広い役満
・ロン可能な全ての役満とWロンする可能性のある役満
国士無双、四暗刻単騎、数え役満

・自身を除くロン可能な全ての役満とWロンする可能性のある役満
大三元、四槓子

・四喜和と字一色を除くロン可能な全ての役満とWロンする可能性のある役満
大四喜、小四喜

面白いことに大三元と字一色、小四喜と清老頭のように一見無さそうなものもWロンが存在しています。どのようなWロンになるか考えてみてください。


Wロンの手順
Wロンを出す手順はこの様になります。
・二人が役満手を持つ
・先制アピール者に次いで、二人目もアピールしてWロンアシストを始める
・待ちを合わせる
・それぞれの必要牌を揃え切ればWロン成功

二人が役満手を持つことは一見普通そうに見えてそうでもありません。例えば一人が役満手が出来ると同時にアシストを要求したとすると、一人しか役満手が出来ていません。つまり一人目がアシスト要求を遅らせるか、二人目が追い付くかしないと行けません。

Wロンでハードルとなるのは、二人目がアピールして和了りに向かえるかという点です。ノーアピールからWロン出来そうになったらアピールして和了りに行こうとしがちですが、Wロンアシストと通常アシストは別物なので、二人目のアピール有り無しで成功率が大きく変わります。

二人に役満手が出来た場合、殆どの場面で一人が待ちを合わせる必要が出てきます。待ちを合わせる人は役満の組み合わせで決まります。また、アシスト者も待ちとなる牌を持たないといけないため、多少は残せるように打ちます。

出来る範囲でWロンを狙い、出来なそうであれば一人を確実に和了らせます。差し込みまで行けるかは運の部分も大きいです。また、誰かが諦めてしまうと試合終了なため、厳しめの条件でも狙い続けられるかも重要です。


2役満盤面の見極め
二人に役満手が同時に入った、対抗盤面を考えます。
それぞれが鳴き役満の場合、互いに聴牌まで行けるかどうかを見極めないと行けません。
字一色と清老頭のように使うゾーンが分離している場合は、干渉しないためアピールしてどちらも和了りに行って良いです。
一人が字一色で、もう一人が字牌をメインで使う鳴き役満の場合、多くが一人しか聴牌に行けないため、一人だけを和了らせる動きを取らないと行けなくなりがちです。
字一色が含まれない場合は、例えば清老頭と19牌を鳴く小四喜のように部分的に領域が被る程度になるので、様子を見ながらとなります。
また、数え役満は型が豊富なので注意が必要な役満です。

もし対子被りをしていて一人しか聴牌出来ない場合は、基本的に先制アピール者を優先します。ただし、一人目が海底数えでアピールして、二人目に確定手でアピールが入った場合は、和了りやすい二人目の方を優先する流れとなります。
鳴き手で先制アピールが入っていて、後手から国士聴牌した場合は、ポンカスのような弱い待ちを除き、リーチして和了りに行って良いです。

役満の組み合わせによってはWロンの可能性があります。Wロンがあるかもしれないとなったら積極的に狙って良いです。道中で一人しか聴牌出来ないと判明したならば、後手の人がオリれば良いだけです。

一人が国士、一人が字一色のようなヤオチュー系鳴き役満の場合、多くは鳴き役満の人が聴牌しづらいです。なので残ツモ数を見つつ、字一色者はオリて国士を確実に和了らせることもプランに入れる必要があります。


二人目のアピール
Wロン出来るかの分水嶺として、二人目がアピールして和了りに向かえるかが最重要です。
最速でアピールする段階ではWロン可能かどうかは不透明です。一人目のアシストを進めていくうちにそれが明らかになっていきます。
ですが、早くからWロンアシストとして打った方が有利なこと、途中で良いタイミングで二人目のアピールを入れることが難しいことから、早いタイミングで二人目のアピールを入れてWロンアシストとしたいです。場合によっては、他家のターンでスタンプを入れるような緊急対応も選択肢です。

懸念事項として二人目でアピールをすると先制アピール者がオリてしまうのではというのがあると思いますが、簡単にオリるのは殆ど見たことがないので安心してください。


待ち候補を1牌残す
Wロン盤面となった場合、アシスト者も、待ちを合わせる役満の人も、それぞれ待ち候補を1牌持つことが基本戦略となります。アシスト者は持っているアシスト牌を全部切ったりしがちですが、無いものを後から引いて来るのは大変です。なので、残した1牌が当たり牌の時にWロン出来る、といったように打つのが良いです。また、2牌以上残しても結局誰かが切る必要が出てくるため、1牌まで減らしていくことになります。この1牌残しがWロン狙いにおいて安定的です。

Wロンの待ちを絞り込むための手順は以下のようになります。
余裕があれば、待ちを合わせる役満の人は単騎待ち候補の牌を抱えて1~2巡待ちます。これはWロンアシスト者の対子切り待ちと、もし1枚しかないWロン牌を切ってしまってもカバーが効くのがアシスト者の方だからです。この1~2巡待てるかどうかも成功率に大きく影響を与えますが、Wロン盤面は巡目が遅くなりがちなので判断が難しいです。
Wロンアシスト者は、待ち候補の対子から切って単騎スタンプが出るかを確認するのが最優先となります。待ち牌を全員所持している盤面と出来れば強いです。
その後は待ち候補のゾーンを1牌残しを意識しながら絞り込んで行くのが良いでしょう。

また、ヒントスタンプを有効活用することで、比較的安全に進めることも出来ます。

1牌残しとは風牌Wロンに向けて、手前の人なら東南西のうち2牌、対面の待ちを合わせる大三元の人なら南北から1牌切って、それぞれWロン用に風牌を1牌キープすることです。ただし、同じ1牌残しにするにしても、アシスト役の人が先に開拓して行って、合わせる役満の人は残し気味に進行した方が有利となります。


こちらは、トイメンからアシスト要求が有りながら、大明槓してトイトイドラ12の数えが出来たところです。ギリギリまだ残りツモ数があるので、一旦字牌を切らないで上家の対子切りで待ちを合わせられるのを期待するのがWロン狙い上は良いかと思います。
字牌を切るなら發を切れば、対面が中単のときにラグポンで特定出来るのでそちらも有力です。


Wロン盤面での国士
自分がアシスト者で、国士リーチと鳴き手のWロンを狙う場合を考えます。まず、自分が複数枚持ちの牌は鳴かせることが出来ないため、Wロン狙いをする上では鳴き手の聴牌が入るまでは切っては行けない牌です。鳴かせられなくてもシャンポン聴牌が入ればWロンさせたりも出来ます。国士のヒントスタンプにより待ちが絞れる場合には、待ちのゾーン以外の1枚持ちの牌から切って行きます。そして、待ち候補の牌を切る時は1牌残しを意識します。
自分が国士聴牌のWロン盤面では、雀頭が鳴けるかもしれない牌の場合は他のヤオチュー牌を引いて雀頭振り替えをして切るようにします。即リーするかどうかですが、鳴き手のアピールが入った1~2巡はアシスト者の複数枚持ち切りにより待ちを合わせられることがあるため、ダマの方が多少良いでしょう。もし待ち牌に鳴き手の人から単騎スタンプが出たら、素直に未所持を出してモギリーとすると分かり易いです。有効なヒントを出せるなら即リーも強いです。
Wロン盤面であっても、リーチに持っていくことが有利となります。ダマにしておくと一人を和了らせに行くときに安定感に欠けます。

下家が数えアシスト要求で、上家が国士リーチを入れた状況です。この場合、發は鳴かせることの出来ない牌となります。


Wロン機会を増やすには
Wロンの機会を増やすには、元となる2役満盤面を物量的に増やせば良いです。

自分に役満手が入ってもアピールを遅らせる
後手から粘って役満手を作る

この2つの方法となります。

アピールを遅らせる場合は鳴き手の場合は13~14巡目、門前役満の場合は15巡目程度まで待てば、かなり頑張っているでしょう。ただし、多くの場合Wロンにはならないため、相手に役満を譲ったり、相手がアピールを入れた後に国士リーチをして自分が和了る、といった面倒事が起きるので、覚悟を持って行う必要があります。
自分のヤオチュー牌の持ち具合や、他家の河で、Wロン盤面が起きそうか分かる場合もあるので、そういった場合に狙うという手もあります。

後手では、Wロン狙い且つ相手の和了率を落とさないようにしながらであれば、多少は粘って良いと思います。一向聴であればチャンスはあります。わざとアシストを滞らせて追いつき易くする手法もありますが、悪印象を持たれないように程々にしましょう。

先制の場合はあまりWロンは狙わず、後手の時だけ粘ってみると、自分の役満も相手の役満も潰さないので心理的にはやり易いです。


聴牌アピール
二人が聴牌し、アシスト者が差し込み牌を持っている、といった状況でも油断は禁物です。待ち牌が山に残っている場合はこのようなWロン確定盤面でも負け得るため、速やかに二人の聴牌を知らせて差し込みまで持っていく必要があります。意外と差し込み保留が起き得るからです。
役満Wロンの特徴として、Wロン牌を和了サイドがツモってしまうと崩れてしまうというのが難しいところです。


単騎かシャボか
自分が鳴き手でWロン相手の待ち候補の牌を対子で持っている場合、シャボの方がWロン牌となり易いように思います。国士とのWロンではシャボ傾向があります。
ただ、単騎待ちの方がやり易いというのが一点です。出来るなら単騎もシャボも保留してアシスト者から切られた牌に単騎スタンプが付くかを見たいところです。決め打ちになったらどちらかを選ぶという形になります。


使うゾーンの分離とWロンの起こし易さ
例えば字一色と清老頭だとそれぞれ字牌と19牌なので使うゾーンが分離しています。そのため、字一色をしていたら清老頭を作っている人もいる、というのはよくある現象だと思います。字一色と清老頭はWロンは出来ませんが、それ以外の役満で、ゾーン分離している組み合わせはたくさん有ります。清老頭なら大四喜と大三元、或いは字牌4つ鳴く数え役満です。大三元と小四喜もゾーン分離しており、大三元シングルなら自分に風牌の対子は一つも無いため、他家の小四喜シングルは比較的作り易くなっています。そして、字一色と緑一色も發単でWロンするとすれば、それ以外の部分は分離しています。
ゾーン分離している役満で、自分の所持枚数が少なければWロンし易くなります。相手のゾーンの対子無しで1枚持ちが2、3枚といった程度です。そうなったら役満手でアピールを遅らせて二人役満手盤面を呼び込むことも効果的になってきます。

大三元シングル手で上家も19溢れが有り、風牌は2種1枚ずつです。

上家にも小四喜シングルが入っています。


終わりに
この記事を読み込めば、Wロンに対する理解度が深まると思います。
まだまだWロンを出す余地はあると思うので、積極的に狙っていきましょう。ただし、多くの対抗盤面はWロンにならないため、一人を確実に和了らせることも大事です。
また、Wロンをどれだけ狙うかは個人によるので、Wロンに消極的な人に打ち方を強要するのはお控えください。あくまで、それぞれの出来る範囲でやりましょう。

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